2017年02月11日

「春日大社 千年の至宝」展

東京国立博物館で開催されている「春日大社 千年の至宝」展へ行ってきました。
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春日大社は20年毎に建物を立て替えたり御神宝を新調したりする「式年造替」を行っていて、その60回目である「第六十次式年造替」が、まさに去年完了されたそうで、今回の展覧会は、今回の式年造替で御撤下(神様の元から下げられること)された狛犬などが展示されておりました。

「春日大社 千年の至宝」公式ホームページ

特別展「春日大社 千年の至宝」
(東京国立博物館サイト内)

東京国立博物館 特別展「春日大社 千年の至宝」

(Youtube/インターネットミュージアムhttp://www.museum.or.jp/

今回のお目当ては、「金地螺鈿毛抜形太刀」。
平安時代末期に藤原頼長が奉納し、昭和5年の式年造替時に神様の元から下げられ、国宝に指定されたという逸品です。
刀は錆びついて抜けなくなっているそうですが、柄や鞘には純度の高い金の細かい細工と螺鈿が施され、神様に捧げるに相応しい豪華な一品、と聞いては、工芸物好きとしては放っておけぬ。
更に、子供の頃から刀やサーベルが好きで、子供向けのおもちゃの刀に銀紙を貼ってもらって悦に入ってた人間としては、それが刀である、というのも結構な魅力。

……とかいって、きっかけはNHKのドキュメンタリーなんですけど。

NHKドキュメンタリー - 春日大社 よみがえる黄金の太刀〜平安の名宝に秘められた技〜
(NHKサイト内)

神様の元から下げられたこの刀を、平成の匠達が技術の粋を集めて復元し、改めて御神宝として奉納する、というドキュメンタリー。
復元された「金地螺鈿毛抜形太刀」は、そりゃあもう素晴らしい出来でした。

さて。
今回も金曜20時までの夜間開館をあてにしていたワタシですが、調べたところ、真冬は夜間開館やってなくて、普通に17時までなんですって(´・ω・`)
仕方なく、会社を午後半休していざ上野、だったのですが。
よりにもよってそんな日に限って、外はみぞれ交じりの雨Σ(゜д゜;
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上野駅からトーハクの入口って、地味に結構遠いんだよね……
まぁ、そのせいなのか、多少は展示が見やすかったかな。

春日大社。
名前は聞いたことがあるけど、お参りしたことは一度もない。
展示によると、春日大社の始まりは、中臣氏(のちの藤原氏)の氏神を、常陸国の鹿島(現在の鹿島神宮)から勧請したところからなんですって。
その際、鹿に乗って神様がいらしたから、鹿を大事にしているそうな。
ほうほう、有名な「奈良の鹿」というのは、春日大社の神様が乗ってこられたのが由来なのね。
ですので、展示品の中に鹿が描かれているものに関しては、案内板に鹿の絵がついてます。
なんかカワイイ。

件の「金地螺鈿毛抜形太刀」は、神様に奉納される武具だの身の回り品だののうちのひとつとして展示されておりました。
さすがに今回の目玉、四方から鑑賞できるように、個別の展示ケースに入ってます。
さすがに天候が悪かったせいか、この時は展示ケースの周囲に10人以上人がダンゴになることはナシ。おかげで大変じっくり鑑賞できました。
NHKのドキュメンタリーでいろいろ細かい細工がある、というのは知ってたので、持参したギャラリースコープを使って細かいとこまでなめるように見入ってました。

その他、春日大社信仰、ともいうべきいろいろとか。
「本地仏」についても、今回初めて詳しく知りました。
神仏習合の一環で、「日本の神様は、実は仏様の別形態なんだよ」という「本地垂迹説」については何となく知ってましたが、その具体的な例で「この神社に祀られてる神様の正体はこの仏様」というのが「本地仏」らしい。
春日大社では、もともと祀られていた4柱の神々と、そのうち2柱の神々の間に誕生された神様、計5柱の神様をお祀りされているのですが、仏教が普及するに従ってそれぞれの神様の正体として、仏教の如来や菩薩が示されたそうな。
で、春日大社に祀られている神様の正体とされる仏様の姿と春日大社のお社の俯瞰図を掛軸にした「宮曼荼羅」というのはなかなか興味深かったです。
お参りに行けない人は、この曼荼羅を拝んでたらしい。
それぞれの神様からフキダシ状に浮いている雲の上に本地仏が描かれた「春日本迹曼荼羅」は、明確なお姿がわからない日本の神様を仏様になぞらえることで可視化した、ともいえる。

余談ですが、日本の神様って、仏教美術や西洋美術のように決められた「持物(アトリビュート)」ってあるのかしら。
「持物」は、薬壷を持った如来像は薬師如来、とか、鍵を持っている聖人は聖ペテロ、とかの「これを持ってたら誰か」というのがすぐわかる持ち物のことね。
「ヤマタノオロチを退治してるからスサノオ」とかの明確なシーンを描いてるならまだしも、日本神話きっての英雄、ヤマトタケルノミコトですら明確な図像的特徴がピンとこないのは、ワタシが不勉強だからなのかなぁ。

途中、写真撮影可な灯篭(レプリカ)のコーナーがありました。
へーえ、と思って近づいてガン見してたら、係の人に「下の線の外側でご覧ください」と怒られた(´・ω・`)
唯一ココだけは撮影可だったので、お写真パチリ。
こんな感じでキレイでした。
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見事な刀や鎧の他、この後にも奉納の舞楽に使われるお面や衣装、果ては大きな太鼓なんかもあったりしたのですが、未だ捻挫の足が不調なワタシはこのへんは駆け足で。
ワタシのピークはやはり、今回の目的・金地螺鈿毛抜形太刀を見たとこでしたな。

あと、地味に面白かったのが、展示物の脇に掲示されている説明文。
無数のお地蔵様が描かれて壮観な「春日千体地蔵図」には「救済力の強さを数で表現」なんて書かれてて、ちょっとフフッってなりました。
他にもいろいろ面白かったので、説明文だけでもちゃんとメモっとけばよかったな。

最後、ミュージアムショップ。
「金地螺鈿毛抜形太刀」のストラップがあると聞いていたのでさんざんぐるぐる回ったのですが、見当たらない。
どうも売り切れているっぽい(´・ω・`)
結局、「金地螺鈿毛抜形太刀」の絵はがきと、鞘に描かれていた猫の根付を買いました。
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根付は、付ける場所に悩んだ挙句に普段通勤で使ってるカバンにぶら下げたところ、3日目くらいに肝心のチャーム部分がなくなってることに気づいて愕然。
なんてこった・゚・(つД`)・゚・
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posted by 実里 at 23:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 芸術鑑賞 | 更新情報をチェックする
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