「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展」巡回展が、東京だと世田谷美術館だった、というワケ。
19世紀末期から20世紀初頭にヨーロッパを席巻した「ジャポニスム」。
その代表作として名高いのがこの「ラ・ジャポネーズ」です。
【公式サイト】
ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展
学生時代、小田急線の喜多見(成城学園前の隣)に住んでたので、世田谷美術館のある砧公園は一応行動範囲内でした。
通ってた自動車学校の路上教習ルートはこの界隈だったし、就職が決まった時に、当時住んでたアパートの大家さんがお祝いでお食事に連れていってくれたのがこの世田谷美術館併設のレストランだったっけなー。
でも、美術館自体は一度行ったか行かないか。
ましてや、千葉に引っ込んだ今となっては、ますます足が遠のく。
が、「ラ・ジャポネーズ」が来日してるとあっては、行かぬわけにはいくまい。
幸い、用賀から直通バスが出てました。
久々に暑い日だったせいか、我が家の近辺では絶えて久しい蝉時雨でしたが、砧公園の中はツクツクホーシもミンミンゼミもわが世の春(夏?)を謳歌中。
世田谷美術館は、木立を抜けた先にありました。
意外に混んでたのは、会期終了間際だったからだろうなー。
件の「ラ・ジャポネーズ」は、わりと展示室の早い方にありました。
思った以上に大きいよ!
絵の鑑賞のためには絵から遠ざからないと全体像がつかめないので、必然的に絵の周囲はわりとガラガラ。
時折、塗りを眺めようとする人が着物の裾あたりを凝視しに行きますが、それだって絵の足元までが限界。
こんなにデカい絵だったのか……
モデルはモネの妻、カミーユだそうな。
金髪のカツラを被り、背中越しに見返り美人さながらの笑顔を向けるカミーユのその背には、勇ましい武者の上半身。
これがまた、すごく立体的なのです。
(それにしても、すごいデザインだよなこの着物)
隣には、この「ラ・ジャポネーズ」の修復に関するいろいろのコーナーがありました。
モネが扇の角度やうちわの配置をいろいろ試行錯誤したことが、修復にあたっての調査でわかったらしい。
更に意外だったのは、「江戸百景」などの浮世絵展示がとても多かったこと。
歌川広重「名所江戸百景 愛宕下藪小路」
歌川広重「名所江戸百景 浅草田甫酉の町詣」
今改めて見ると、北斎の描く構図はとても斬新で、しかも色のバランスもよく、全体的にかなり洗練されているな、という印象を受けました。
それにインスパイアされたヨーロッパの画家の皆さんの作品がいろいろ展示されていましたが、個人的には北斎の方が好みだった。
もともと印象派以降はそこまで好きでないってのはあるけどねー。
とはいえ、最後にあったモネの「積みわら(日没)」は結構キレイだった。
最後の最後にモネコーナーみたいな感じのとこがあって、かの有名な「睡蓮」もありました。
(「睡蓮」って何枚あるんだろう……)
ミュージアムショップでいろいろ買い込みます。
恒例の絵はがき(上の写真はみんな絵はがき)を数枚買いましたが、絵はがきになってなくて気になった絵については別アイテムで。
三代歌川広重の「百猫画譜」は、メモ帳とか定規とかはあるのになぜか絵はがきはない。
なので、メガネ拭き的なクロスを買いました。
昔の日本猫は尻尾が短い子が多かった、というが、ホントなんだろうか。
ジスベール・コンバズの「四大元素」というポストカードなんか、元がポストカードだっていうのに単独の絵はがきは売ってない。
仕方なく、ボールペンとハガキのセットを買いました。
いいんだ、ボールペンは会社で使うから。
あと、リラックマと「ラ・ジャポネーズ」のコラボのクリアケースも購入。
リラックマが二頭身なりに頑張ってポーズ取ってます。
そして、その脇には、武者のカッコしたトリさんが。
細かい!
そうそう、第1会場と第2会場の間に、顔出し看板が置いてありました。
最近流行りなんでしょうかねコレ。
この顔出し看板の写真をここに貼ったら、上のリラックマコラボのデザインが思った以上に本物に合わせてたことに気づいた。
こういう遊び心、わりと好きだわ。