2013年06月15日

「仏像半島―房総の美しき仏たち―」展

何かの拍子に知った「仏像半島」という展覧会。
千葉市美術館が、千葉県の仏像を一堂に集めて展覧会をするのだとか。
へぇ〜、とその時は軽く流した。
が、相模国在住の仏像スキーなお友達が、どこからかこの展覧会の話を聞きつけてビックリ。
結果、彼女と、共通の美術好き友人もうひとりとの計3人で、千葉の地に降り立つことと相成った。

千葉市美術館。
車で前を通りかかることは何度もあったが、入るのは初めて。
中央区役所と同じ建物で、入口はエレベーターを昇った8階からだそうな。
でもって、会期終了直前だったこともあってか、千葉の僻地にもかかわらず予想以上に入場者が多かったです。
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入口で頂いた入場券とパンフレット。
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おお、蓮の花びらの形!
どうやらこれはお寺の法事で撒かれる蓮の花びらを模した紙片「散華」を模したものらしい。
栞にしたりしたくなりますな。

入場。
入口から、どーんとおわす仏様。
栄町の龍角寺にいらっしゃる、薬師如来様です。
実はこの仏様、「興福寺仏頭」同様、白鳳時代に作られたという「白鳳仏」で、重要文化財でもあります。
(当初の姿を残しているのは頭部のみだそうですが)
先日、龍角寺すぐ近くの「房総のむら」には行ったのだけれど、そこまでは足が伸ばせなかったのよね。
あのあたりは古墳も多いし、古代にはかなり栄えた地域だったんだろうなー。
【参考:Youtubeより】


そこから先、次々に仏様のお姿を拝むことに。
だんだん時代が下っていって、中にはいかにも地方のお寺っぽい素朴な仏様もちらほら。
とはいえ、重要文化財に指定される展示が17件もある、という、実は結構な規模の展覧会だったりするのです。
しかし、キリスト教関連の美術に比べて、自分の仏教美術に関する知識のなさが改めて実感された展覧会でした。
四天王すら怪しいのに、十二神将とか二十八部衆とか、全然わかんないよ!(´・ω・`)
以前に買った本をもっかい読もう……

印象に残ったものをいくつか。

南房総市(旧丸山町)は真野寺の「千手観音菩薩立像」。
南房総出身者としては、真野寺といえば「真野大黒」の印象が強い。
私は行ったことがないけど、毎年2月に大きな縁日があり、そこで売ってる縁起物の宝槌は確かに昔我が家にあった記憶がある。
が、大黒様の他に、こちらには県指定文化財にもなっている千手観音様がいらしてました。
しかもこちらがご本尊とかΣ(゜д゜;

何よりインパクトがあるのは、そのお顔。
柔和な観音様のお顔は、よくよく見ると、なんとお面になっている。
ゆえに別名「覆面観音」と称されるらしい。
【参考:Youtubeより】

こちらの観音様は、お参りした人にちょっとでも邪心があるとものすごい仏罰を下されていたそうで、それを避けるためにお面を被って頂いているそうな。
そのお面の下にはどのようなお顔があるのかしら。
とはいえ、ワタシも、観音様がご覧になれば邪心のひとつやふたつ簡単に見つかりそうなんで、とてもそのお顔を拝む勇気はありません(´・ω・`)

八千代市にある正覚院の「釈迦如来立像」。
髪型が縄のようで、「清涼寺式」と呼ばれる仏像の特徴を備えているらしい。
注目すべきは、衣の全体を覆うように施された、細かい網目のような金箔。
先日「和風総本家」でやってた「截金」という技法ですな。

あとは、那古寺の「銅造千手観音立像」。
那古寺も館山のお寺でして、文字通り「那古観音」とも呼ばれるお寺さん。
館山からはるばるお出ましになられた千手観音様は、鎌倉期に製作されたと思われる重文指定の逸品だそうです。
地元にいるときは那古寺自体足を踏み入れたことがないというのに。
何やら恐れ多いです。

それと、近年注目されている「波の伊八」の名品も出展されておりました。
旧丸山町の石堂寺の多宝塔に飾られていたという欄間、16面!
これが、多宝塔を模したと思われる柱状のパネルに飾られています。
かねてより見てみたかった「波の伊八」の作品を、まさかこんな形で見られるとは。
白眉はやっぱり、木材から流れるような波を彫り出したその妙技。
よくぞここまで躍動感あふれる波を、と、ただただ驚嘆するばかり。

オマケ。
展示室の外には、ちょっとしたオマケが。

【オマケその1:なりきり四天王!】
最初の展示室を出たところで、女子2人組が光背を背負って記念撮影をしているところに出くわした。
なんと、光背のレプリカが置いてあるよ!Σ(゜д゜;
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光背を背負って、悪鬼の踏み台の上で記念撮影できるらしい。
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……まぁせっかくなんで、やってみたよ。
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(全力ボカシ加工)

うーんんん。
何だろう、この残念なポーズは。
同行の友人の方が、遥かにカッコいいポーズだった。
家でゴロゴロしてるダーリンにこの写真を送ったところ、彼は素で飲んでた麦茶を吹いたそうです(´・ω・`)

【オマケその2:「仏像半島」展オリジナル顔出しパネル】
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イヤイヤイヤイヤ(´・ω・`)
さすがにコレは勇気いるわー。

【オマケその3:仏像ガチャ】
仏像スキー友人が、ミュージアムショップ脇にあったガチャに手を出した。
出てきたのは百済観音様。
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「会社のデスクに飾ろーっと♪」と大喜びの友人。
しかし、もんのすごいニッチなガチャだなコレ。


【総括】
地方のお寺のご本尊クラスの仏様が、皆さんほとんど展示ケースもない状態で鎮座されてるのはちょっとした驚きでした。
今まで私が拝見した仏様はほとんど有名どころばかりなせいもあって、やや「美術品」として鑑賞する目で見ていたフシがある。
けれど、今回の展示は、わりと千葉に土地勘がある人間としては「ああ、あのへんにあるお寺さんだな」というのがだいたいわかったこともあってか、仏像が「お祈りする対象」であることがいつになくハッキリ感じられた展覧会でありました。
まぁ、お寺にお参りしても、たいてい拝むのは賽銭箱ごしで、更に本堂の遥か奥のご本尊はほとんど見えなかったりするわけですが。

仏像半島マップ、なるものも一緒に頂いてまいりました。
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ご丁寧に、今回いらしていた仏様方の写真つきです。
これを参考に、地元のお寺さんを巡るというのも面白いかもしれぬ。



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posted by 実里 at 23:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 芸術鑑賞 | 更新情報をチェックする
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