もともとコロコロコミックを購読していた実里さん。
コロコロという雑誌自体、そもそも「ドラえもん」のために創刊されたといっても過言ではなく、毎月数本の短編が掲載されていました。
とはいえ、ここに掲載されていたのは小学館の学年誌(いわゆる「小学○年生」)に一度発表されたものの再録がほとんどだった、と知ったのはつい最近。
単行本も買ってはいたのですが、どういう事情か単行本に収録される順番もかなりランダムだったため、もう買っていないはずの40巻台に収録されている作品の記憶があるのはおかしいなと思ってたのですよ。
で、今回取り上げた「45年後・・・」という作品。
初めて発表されたのは、1985年(昭和60年)「小学六年生」9月号。
ギリギリ私がコロコロコミックを読んでいた頃です。
しかし、この作品は私のコロコロ購読時期には採録されることがなかったらしく、全く記憶にはありませんでした。
その上この作品は「てんとう虫コミックス」としての「ドラえもん全45巻」の中に収録されることもなく、長らく「読みたくても読めない」作品だったようです。
で、この作品は、先日アニメ版で声優キャストの総入替を行った際、通常の時間枠での最終回として放送されたとのこと。
(実際の最終回はスペシャル枠だったそうな)
気になって検索かけてみたら、わりとあっさりYouTubeで発見。
旧ドラえもん 通常放送最終回「45年後...」
そして、原作の方も先日「ドラえもんプラス」という形で未収録作のいくつかが出版された際に収録されたそうな。
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タイトルの「45年後」は、小学生ののび太の前に突然「45年後ののび太」が現れるところからきているのでしょう。
ネタバレするのも何だし、あんまり詳しくは申しませぬ。
(ストーリーが気になる方は、YouTubeの動画を見るか検索すれば容易にストーリーがわかります)
−−−−−−−−−− キリトリ −−−−−−−−−−−
「45年後・・・」の実里さんなりの感想。
ちょっとだけ、未収録になった理由もわかる気がしました。
「のび太の結婚前夜」に通じる「大人向けのドラえもん」というんですかね。
45年後、というと55〜56歳くらいの、定年間近のおじさんです。
普通のおじさんが「子供の頃に戻ってみたいなぁ」と夢想するのはよくわかる。
けれど、そのおじさんが「45年後ののび太」であるなら、今回の話のように実際に子供の頃に戻れてしまう。
「子供の頃に戻って、遊んで、幼馴染の妻に会って、おふくろとおやじと食卓を囲みたいなぁ」という、普通であれば到底叶えることのできない夢を実現できてしまう。
本編は、「45年後ののび太」がドラえもんの道具で「夢」を叶えてもらっているのだな。
一方の、小学生ののび太。
自分にとっての当たり前の毎日を、45年後の自分は涙を流して喜んでいる意味がわからない。
あくまで本編の主役は「45年後ののび太」なのでしょうね。
それゆえに、子供向けではないな、と。
ミソジの自分は、やっぱり「45年後ののび太」に感情移入しちゃいます。
正直泣きました(´・ω・`)
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