参道の成田山寄りには漢方薬を扱う本店がありますが、その流れでなのか、ここにある同名のお店は珍しい「八つ目うなぎ」を出してくれるお店。
元旦は朝9時過ぎから営業している、というので、早速行ってみました。
店の軒先でうなぎを捌いているのを眺めていたら、後ろにいたご婦人が「このお店は美味しいわよ」とおっしゃるし、意を決して入店。
店内は開店間もないというのにそこそこお客さんがいて、2階の座敷に案内されました。
ダーリンは普通にうな重(1,950円)をオーダー。
オイラはせっかくの機会なんで、看板メニューの「八ツ目重」(2,050円)をオーダーしてみました。
待つことしばし、それぞれのオーダー品が到着です。
ダーリンのうな重。
おお、まぁ一般的なうな重ですよね。
お味も、炭焼きっぽい香ばしさ漂ってます。
以前に川豊で頂いたものよりはふっくら感が少なかった気がするけれど、そのへんはもしかすると「大名うな重(2650円)」を頼めばよかったのかも。
で、オイラの「八ツ目重」。
えΣ(゜д゜;
なんか、思ってた以上に「うなぎ」と別物なんですが……
そもそもこれ「重」っていうけど、八つ目さんは一の重に・ごはんが二の重に、みたいな感じですよね。
うな重のように丼ものテイストに重箱1個に納まってるとばかり思っていたオイラには結構意外なお重です。
そしてそして、衝撃的なのは「八つ目」さんのビジュアル。
うなぎのタレで蒲焼きになった八つ目さんは、ぶつ切り状態で無造作にお重の中に散乱しているのです。
なんつーか……
ちょっと面食らったけど、「普通のうなぎとは別物」という話だけは聞いていたので、気を取り直して口に入れてみました。
……。
…………。
無言のオイラに、ダーリンが「大丈夫?」と不安げな声をかけてきました。
それも仕方あるまい。
オイラ、涙目でしたから・゚・(つД`)・゚・
えーとね。
ほんっっとに、「うなぎとは別物」。
歯ごたえも固めでコリコリしてるし、箸では簡単に切れません。
いや、それより何より、生臭い(´・ω・`)
以前、うちの両親が「川魚は生臭い」と言っていましたが、これがまさに「生臭い」という味なのね、と残念な実感。
内臓っぽい黒いのを取れば若干マシになりますが、それにしても時折飲み込むのが辛くなり、ごはんと一緒に涙目で飲み下す有様。
これはかなり人を選ぶ食材ですよ……
泣きそうなオイラから重箱を受け取ったダーリン。
口に入れてもぐもぐすることしばし、彼も非常に微妙な表情に変わっていきました。
彼の口にも合わなかった模様です。
挙句の果てには「なぜ元日に冒険するの」と八つ当たり的に叱られる有様。
えー、だって、せっかくあるんだったら食べてみたいじゃない(ノД`)
結局、ふたりで交互にうな重と八つ目重を交換しながら食べ進めましたが、結局2、3切れは残ってしまいました(´・ω・`)
結論:もう二度と八つ目うなぎは食べない。
八つ目うなぎは、古来から夜盲症(鳥目)や疲れ目、近年ではドライアイなどにも効くとされる食材です。
とはいえ、あのお味は正直、改めて食べるのはツライ。
ネット検索すると「臭みもない」というお店もあるようですが、感じ方は個人差があるようなので、まぁ敢えて改めて八つ目うなぎを食べることはないと思います。
食後のあまりの衝撃に、お店の写真を撮ることすら忘れてトボトボとお店を後にした我々でありました(´・ω・`)
下田康生堂
住所:成田市上町551
TEL:0476-22-0164
定休日:?
営業時間:?
【2012.06追記】
2012年3月末で、鰻屋さんとしては惜しまれつつ閉店となりました。
ウナギの価格の高騰がその理由として挙げられていましたが、確かにウナギはすっかり高級品となりましたね(´・ω・`)
【閉店・閉鎖の最新記事】
私も浅草で食べてカルチャーショックを受けた事があります。薬だと思って食べないとキツイですよね〜
3月いっぱいで閉店してしまうそうですよそれまでに もう一度食べに行けるかしら…
ご訪問ありがとうございます。
八つ目の味は、本当に衝撃的ですよね(汗)
「薬だと思って〜」があれほど似合う食べ物もなかなかなさそうです。
下田康生堂の閉店の話は、私も今年の成田山初詣で前を通りかかった時に気づきました。
鰻屋さんからパン屋さんに世代交代されるそうですね。
時代の流れではありますが、参道の風景が変わるのはちょっと寂しくもあります。