演目は、宝塚の代名詞ともいえるベルばらですよ!
宝塚観劇は2度目。
しかもその2度とも「ベルばら」ってあたりで、まぁタダの「ベルばらファン」なことだけはおわかり頂けるかと。
但し。
今回は「外伝」。
しかも「ベルナール編」です。
どうやらメインはベルナールとロザリーらしい。
その昔、高校時代にベルばらにはまった仲間内で「宝塚では「ベルナールとロザリー編」とかはやらないのか」という声がありましたが、十数年経った今になってまさかの実現ですな。
フランス革命200周年でアニメベルばらが再放送した直後に高校生になった我々の間では、まさに「ベルばらブーム」が起きておりました。
間もなく再演となった宝塚ベルばらのチケットを取るべく、仲間内5人くらいで電話予約作戦に奔走したものの、見事に全員討ち死にしたという苦い記憶を共有しているのが、今回観劇に誘ってくれた友人Y。
なので、今回誘ってくれたのはそのリベンジかと思いきや、実は彼女の夫(余談だが彼も高校の同級生)が近年ベルばらにはまり、彼が職場の福利厚生の一環でチケットを取ってきた、というのが真相だそうな。
7年前の「ベルサイユのばら2001」では「オスカルとアンドレ編」を宝塚大劇場まで見に行きましたが、今回は地方公演、ということで、神奈川県民ホールです。
神奈川県民ホールは山下公園のすぐ近くなのですが、予想以上にイチョウ並木とハイカラ建築が素晴らしくて、千葉の田舎から出てきた実里さんはただただ驚嘆するばかり。
さすがは港町ヨコハマ。
開場の3時半にホール到着。
そして、ロビーを埋めつくす女性の姿に絶句。
まぁ仕方ないですが、男性客は全体の一割以下と思われます。
おかげで男子トイレの一部は女子用になってました。
調べてみたところ、宝塚は今年、ベルばら外伝3個を引っさげて地方巡回をしているらしく、「ベルナール編」は雪組の「ジェローデル編」、花組の「アラン編」に続く、星組の地方公演となるらしい。
という訳で、この日は星組公演。
演目は
・宝塚グランドロマン
『外伝 ベルサイユのばら―ベルナール編―』
・ロマンチック・レビュー
『ネオ・ダンディズム!III ―男の美学―』
の2本立てです。
お席はこんな感じで、S席1Fの結構後ろ側。
写真左下に写っているおじさんの頭が上演中にちょこちょこ動いてたのが切なかったれす(´・ω・`)
で、ベルばら外伝、ですが…
いや、ほんと外伝。
やっぱりメインはベルナールとロザリー。
後半は想像を絶するオリジナル展開(「ベルばら」後日談を含む「エロイカ」すら超越)で、3人でボーゼン。
ただ、ベルナール役の安蘭けいさんの歌声の渋さにはメロメロです。
そこで調べて気づいたんですが、私、以前に宝塚大劇場で見た2001年ベルばらも星組公演だったよ…
安蘭けいさん、当時はフェルゼン役だったらしく、そうなると私は彼女の舞台を2回見てるのね。
ストーリーは、黒い騎士だったベルナールとロザリーの再会から革命、そしてナポレオン暗殺未遂まで。
ベルナールとロザリーがジャルジェ家で再会し、2人でジャルジェ家を出るまではほぼ原作準拠。
しかし、出てきたその足でいきなりバスティーユ、でかなり仰天。
そしてそこからいきなり10年飛んで、ナポレオン政権下で将軍になっているアランと再会する訳ですが、アランのいろいろにビックリなのです。
・革命で隻腕になってる
・戦災孤児を引き取って育ててる
・ジェローデルとナポレオン暗殺を画策してる
…え、てっきり「エロイカ」の設定を踏襲すると思ってたのに、違いすぎるよΣ(゜д゜|||)
ここでジェローデルとかどういうこと?
そして、アランの機転で結局ベルナールはナポレオン暗殺に荷担せず。
身ごもったロザリーと、アランが引き取ってた戦災孤児を世話する決断をする、で大団円。
どうやら、同じ「貴族に恨みを持つ出生」であるベルナールとロザリーは、「温かい家庭」を築くのが夢だったらしく、そこからこの結末に繋がるっぽいなぁ。
フランソワ(ベルナールとロザリーの息子:「エロイカ」開始時には出生済)は生まれすらしなかったか…
そしてこちらも詳しく調べてみたところ、どうやら外伝3本はストーリーが連動しているらしく。
なるほど、だからアランとかジェローデルが取ってつけたように出てきたのね。
しかし「外伝全部見てて当然」な作り口にはちょっと(´・ω・`)モゴモゴ
一応「原案」で原作者の池田理代子さんも携わっているらしいのですが「エロイカ」のストーリーを中途半端に踏襲してるのがまた何とも(´・ω・`)モゴモゴ
なんか、ジェローデル編ではフェルゼンの妹とジェローデルのロマンスとかあったらしいですよΣ(゜д゜lll)エーッ
とりあえず「革命のオベリスク〜♪」なんてテーマソングに内心吹き出しつつ、「ベルナール死ななくてよかったね」と思いつつ、ベルばら外伝終了で休憩。
休憩後はレビュー「ネオ・ダンディズム!III 」。
ダンディズムがネオでしかも3らしい。
歌とダンスの見事さに魅了されつつ、それでも「ダンディ〜それは〜♪」という歌詞にまたもや内心爆笑しつつ。
宝塚のメロディラインは昭和歌謡な気がするのは私だけでせうか。
ついでに言うなら、劇部分での決め台詞のあたりなんかは歌舞伎の見得の切り方にどことなく似てる気もするんだよなぁ。
宝塚といえば、最後に出てくる大階段。
地方公演ではさすがにあの大階段は無理でしょう、と思っていたところ、案の定5段程度の階段でフィナーレとなりました。
そのへんは公演や会場の規模次第で多少変動があるらしいけど、やっぱり仕方ないところなのでしょう。
無論オケピットや銀橋、せり出しなんかもないわけで、そういう意味では演出面やら何やら、地方公演ならではの苦労もあるんだろうなぁ。
終演後、幕が開いて、トップの安蘭さんによるご当地出身者の紹介などもありました。
かなり砕けた雰囲気での挨拶となり、このへんは逆に地方公演ならではのよさなんでしょうね。
なかなか楽しい時間でございました。
帰り道。
銀杏と歴史的建造物はよく似合うなぁ。
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